ガス火だからこそ味わえる“秋のごちそう”

　秋は「夏の疲れが出やすい季節」と言われます。気温差による自律神経の乱れや、残暑のだるさから体調を崩す人も少なくありません。
　しかし一方で、秋は「食欲の秋」とも呼ばれるほど、旬の食材が豊富にそろう時期でもあります。サンマ、さつまいも、栗、きのこなど、この季節に旬を迎える食材はどれも栄養がぎゅっと詰まり、味わい深いものばかり。疲れを癒しながら体調を整え、さらに季節感を味わえるという、一石二鳥の魅力を持っています。
　こうした旬の食材をよりおいしく仕上げるのに欠かせないのが、ガス火の調理力です！

　直火の強い熱でサンマを焼けば、皮はパリッと香ばしく、中身はふっくらジューシーに仕上がります。最近は煙やニオイを抑えて焼ける魚焼きグリルも普及しており、後片付けもラクラク。旬のサンマを気軽におうちで楽しめるのはうれしいですね。きのこは強火で一気に炒めることで水分を飛ばし、風味と香りを立たせるのがポイント。バター醤油やガーリック風味に仕上げれば、ご飯のおかずとしても、お酒のおつまみとしても喜ばれる一品になります。
　秋の夜長に、きのこの香ばしい炒め物と熱燗やワインを合わせるのも贅沢な楽しみ方です。

　また、秋のスイーツ作りにもガス火は大活躍します。
　さつまいもは弱火でじっくり加熱することで、でんぷんが糖に変わり、甘さが増して“蜜たっぷり”の焼き芋に。電子レンジではなかなか再現できない、ほっこりした甘みが引き立ちます。トースターやオーブンでも焼けますが、火加減を自在に調整できるガス火だからこそ、じんわりと芯まで火を通して甘さを最大限に引き出せます。
　栗は圧力鍋を使えば短時間でホクホクに仕上がり、手軽に栗ご飯や甘露煮にアレンジ可能。ガス火調理の特長である「強火」と「じっくり弱火」を使い分ければ、家庭でも本格的な味わいを楽しむことができます。

　旬の食材を「旬のうちに」楽しむことは、栄養面でもメリットが大きいといわれています。
　秋に出回る野菜や果物は、夏に失われがちなビタミンやミネラルを豊富に含み、体を内側から整えてくれます。例えば、柿やみかんはビタミンCが豊富で風邪予防に、根菜類は体を温める効果があり、冷え対策にも役立ちます。自然の恵みが最もおいしく、栄養価も高い時期だからこそ、体調を整える力もぐんと増すのです。

　四季の移ろいを感じながら旬の食材を味わうことは、単なる食事を超えた「暮らしの楽しみ」といえるでしょう。季節の食材をガス火でおいしく調理し、心と体を秋のリズムに整えていきませんか。

　次回は、旬の素材を使ったおいしくてかんたんなレシピもご紹介します♪

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